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雑記ブログ

「すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術」感想。折れない心を作るのにも有用

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記録好きな自分

私は記録が好きで、毎日日記を書くようにしている。かれこれ6年弱続いているけど、自己満足という感じで楽しんで継続している。日記を残し始めたきっかけはハッキリとは思い出せない。当時Evernoteを使っていて、一日の満足感みたいなものを満たしたくて、日記を書き始めた気がする。

それ以降、このような記録に関する本はたまに読んていて、同じ著者の「Scrapbox情報整理術」も読んだ。個人的に記録に関する本にはいつもワクワクしてしまう。これはたぶん、記録≒万能感が得られる感覚があるからだと思う。

万能感というと大げさだけど、自分のまわりで6年も日記を続けている人は少ないだろうし、日記に残しておくことでいい意味でいろいろ忘れられる。嫌な記憶や経験も時間が経って見返せば、成長や価値観の変化を実感することができる。この感覚は、何か安心感というか前向きに生活するのに大切なものになっている。

全体的な感想

前置きが長くなったが、この本に記録の効用や記録に関する知見がたくさん書いてあるだろうと手にとって読んでみた。最終的な感想としては、記録をする理由・方法などについてよりも、記録することによるメンタルコントロール(行動制御)についての内容が印象に残った。

本やWeb記事を読んで何か行動をしなければと思うことは、よくあるし、日常的にやりたいことが頭をよぎることは、一日に数回、多ければ何十回もある。ただそれは思うだけで、実際に行動に移すことができるのは思う回数の10分の1ににも満たないという感覚がある。それは、精神衛生上よくない。やりたいことはあって、行動しなければと思うのにそれができないということは、自分を責める理由になってしまう。無論、それが本当にやりたいことではないのではないか、と言われたら、何も言い返せないかもしれないけど、本当にやりたいことなんて自分でもわからないのだ。

そんな不完全な自分の助けになってくれるのがノート(記録)だということを、この本を読んで確認することができた。

はじめに ノートをめぐる冒険

第1章 ノートと僕たち 人類を生みだしたテクノロジー
第2章 はじめるために書く 意志と決断のノート
第3章 進めるために書く 管理のノート
第4章 考えるために書く 思考のノート
第5章 読むために書く 読書のノート
第6章 伝えるために書く 共有のノート
第7章 未来のために書く ビジョンのノート

補 章 今日からノートをはじめるためのアドバイス
おわりに 人生をノートと共に

心のサポート術

この本から得た一番大きなものは、ノートを使って心をサポートすることができるいうことだ。

何か目標があってもそれを達成するために行動に移すのが苦手だ。単純に意思が弱いと自分では思っていた。しかし、この本には意思の弱さを責める記述は一切ない。人間なのだから意思が弱いのは当たり前だという考えで、ノートの活用術が書かれている気がする。

例えば、タスクリストを作ることにより全体像が見えて、不安が減ることで、目の前の物事に集中して取り組むことができる、ということが書かれている。これは一見当たり前のことではあるが、大事なことだと思う。

タスクリストが長くなりすぎると、見通しが立たなくなりコントロール感が失われ、心をサポートする効果がなくなってしまう、とも書かれている。確かにそのとおりだと、言われて気がついた。やりたいことをリストアップしている間は非常に気分がいいのだけど、いざ実行に移すとなるとやる気が起きないというのはよくある。そのときは確かにリストが膨大になっていることが多い。

上記に書いたことは一例に過ぎないが、行動に移すうえでの心のサポートは非常に重要だというのは今までの経験から間違いないので、そのことについて具体的にアプローチが書かれているのは非常に良かった。その他の内容でも、共感できる点や勉強になることが多く書かれており、満足できた。